開店・開業・開院祝いの熨斗（のし）の書き方
開店・開業・開院祝いのプレゼントを贈るときは、熨斗（のし）をかけることがマナーです。
そこで、開店祝いの熨斗（のし）の書き方をご紹介します。
熨斗（のし）とは
熨斗（のし）とは、贈り物に添える「飾り物」のことです。
昔は、贈る名目や贈り主を書いた「掛け紙」と水引きをかけ、掛け紙の右肩に飾りとなる「熨斗（のし）」を添え、プレゼントを贈っていました。
この熨斗はあわび貝を干したものを以前は使っており、「生もの」「おめでたいもの」のしるしでした。
現在では、この掛け紙・水引・熨斗がセットになった「熨斗紙（のしがみ）」を使うことが一般的です。
熨斗（のし）の種類
熨斗（のし）には、目的によって種類がいくつかあります。
| 熨斗の種類 | 結び切り | 蝶結び |
見本 |  |  |
| 目的 | 結婚祝い・退院祝い・快気祝いなど | 開店祝い・出産祝い・入学祝い・お年玉・お中元・お歳暮など |
開店祝いのプレゼントを渡すときには、「蝶結びの水引き」を使います。
蝶結びは結び直すことができることから、何度あっても嬉しいお祝いには蝶結びの水切りを使用することが一般的。
結び切りの水引は、結婚式・葬儀・退院祝い・快気祝いなどに使用されています。
結び切りは真ん中で固く結ばれており、一度結んでしまうとほどくことが困難です。
そのため「一度で終わる」「二度とないほうがよい」「くりかえさない」という意味から、一般的には慶事や弔事で使用されています。
開店祝いには、蝶結びの水引きを使いましょう。
水引きの色は、慶事では紅白が一般的で、赤金・金銀の水引きもあります。
また水引きの紐の数は、お祝い事には奇数で5本が基本です。
通常よりも丁寧にお祝いをしたい場合は7本を使うこともあります。
とはいえ、地域や風習によってもルールは異なります。
地域で異なるルールがある場合は、地域での使い方を優先しましょう。
開店祝いに使われる一般的な水引は、蝶結び・紐の本数は5本・紅白です。
※地域や風習によって異なることもあるため、地域での使い方を確認しましょう。
熨斗（のし）のかけ方
熨斗には、「内熨斗」と「外熨斗」があります。
内熨斗（うちのし）は、品物に直接熨斗を掛け、その上からラッピングする方法です。
熨斗が見えないため、内祝いなど控えめに贈りたい場合に用いられます。
外熨斗（そとのし）は品物を包装紙でラッピングしたあと、その上から熨斗を掛ける方法です。
熨斗が見えるため、お祝いであること強調したいときに用いられます。
開店祝いを贈るときは、外熨斗。
※地域や風習によって異なる場合があるため、地域での使い方を優先させるとよいでしょう。
実際にプレゼントして喜ばれたものを紹介
各業種で実際に贈られた開店祝いのプレゼントも紹介しています。
それぞれの業種ごとに喜ばれるプレゼントを調査しているので、どんなプレゼントがよいか悩む場合はこちらも参考にしてくださいね。
開店・開業・開院祝いの熨斗（のし）のマナー
水引きの上段にはプレゼントの名目を書きます。
名目とは、「御祝」「祝開店」「御開店御祝」などのこと。
この時、4文字で書くことはマナー違反とされています。
文字は「死文字」とされ、縁起が悪いものと考えられているからです。
「御開店祝」「開店祝い」などは4文字のため、書かないように気を付けましょう。
水引きの下段にはフルネームを書きます。
名目よりも少し小さい文字で中央に記入します。
夫婦で贈る場合は、下段中央に名字を書き、その下に右側：夫の名前を右側、左側：妻の名前を書きます。
会社名や肩書をつけて贈る場合は、名前の右上に名前より小さめの文字で書きます。
地位や役職が高い順に右側から左へ、特に序列のない場合は五十音で記入していきます。
大人数で贈る場合は、代表者の名前を右側に、左側に「他一同」「有志一同」「他〇〇部一同」と記入することが一般的です。
文字は毛筆または筆ペンではっきり濃く書くのがマナーです。
使い慣れているボールペンで書きたいところですが、実はボールペンで書くことは失礼にあたるため注意しましょう。
水引きの上段には「御祝」「祝開店」「御開店御祝」、下段には少し小さい字でフルネームを書きます。
毛筆または筆ペンではっきり濃く書くのがマナーです。
開店祝いは熨斗（のし）をつけてマナーに気を付けましょう
開店祝いに必須の熨斗や水引きですが、間違えてしまうと失礼な印象を与えてしまいます。
せっかくのお祝いですから、マナーにも気を配り喜んでいただけるプレゼントを贈りたいですよね。
記事を参考に、喜ばれる開店祝いを贈ってくださいね。
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