スナックの10周年で、お祝いの花をもらった私の体験談

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スナックで10周年のお祝いに、お花を贈ると喜ばれる理由

体験談:スナックのママになるなんて夢にも思っていなかったころ

10年の大きな節目を迎えられることを、当時のわたしは想像できず、それどころか、自分がスナックのママになることすら予想外なことでした。

時代はバブル全盛期、20代の前半は会社勤めをしながら週3日ほど、スナックでアルバイトをして暮らす浮かれた生活をしていました。


お酒を飲むのが好きでしたから、お小遣い欲しさの、軽い気持ちで楽しみながら働いていました。

ところが、バブルは終焉を迎え、時代は不景気の波にのまれていきます。

昼間、勤めていた会社の経営が傾きだしたことをきっかけに、自分の人生を考えなければならなくなりました。25歳のわたしは、人生の岐路に立たざるを得なくなるのです。

昼のお勤めにもどるにも、夜の仕事で生きるにも、若さは通用しなくなっていくことを実感していましたから、どう生きるかを考えなければならなくなり悶々とした日々をすごします。

当時、わたしは世間的にネガティブなイメージがあった水商売の世界で、どっぷりつかることに抵抗があり、会社勤めをしていることがよりどころでした。けれど、普通の事務職でしたから取りたてて専門性も持ちあわせていません。

そこで悩んだ挙句、夜を選び、水商売の世界に入る条件として、30歳までに店を出すことを目標としました。

そして、腹をくくった瞬間にモノゴトは、大きく動き出すのです。

目標を立てたと言っても、何をすればそこへたどりつけるのかもわからず、日々の仕事を誠実にこなすことが精いっぱいでした。それでもやっぱり仕事は楽しくて、あっという間に1年が終わろうとするころ、常連Aさんから思わぬ話がありました。

「知り合いが店をやめるんだけど、やってみる気はないかい」と、お声をかけていただいたんです。

目ん玉が落っこちるぐらいびっくりしました。だって、お店を出したいということは無謀なことだと思っていましたから、だれにも言わないで胸に秘めていたのです。そこへそんな話が舞い込んできたわけですから、若い私には、チャンスにしか見えませんでした。

常連Aさんに連れられて、そのお店を訪れます。そこは、カウンター10席の小さなお店。小柄で上品なママさんが、格安で譲ってくださるというので、やってみようと決意したのです。

1周年は迎えられないだろうと言われながら、念願のスナックをオープン

わたしが店をオープンさせたのは、1993年の4月。
時代はバブルが崩壊して不景気の真っただ中にありました。ミナミの街は空き店舗が増えて、閑散としています。

26歳の無謀なチャレンジを、私を応援してくださっていたお客様方、全員に反対されました。
「こんな不景気な時にやめときなさい。3ヶ月も、もたないよ」と、私を思ってこその大反対でした。

悩みに悩んでいるなか、母だけが「やってみたらいいやん!あかんかったら、そのときに考えればいいんじゃないの」と、背中を押してくれたのです。そして、お金も貸してくれました。

当時の慣習で、独立するときに店のお客さまにお声がけすることは、禁じられていました。
ですから、わたしが懇意にしていたわずか17名のお客さまに、手書きの案内状を書いたことが船出となります。

開店祝いなど、華やかなことのないスタートでしたが、反対していたお客さま方は、足しげく通ってくださいました。そして、たくさんのお客さまも紹介してくださいました。どれほど、勇気づけられたことでしょう。感謝しかありません。

日々をがむしゃらに過ごし、3ヶ月を経過できた時が、どれほど嬉しかったことか。1周年を迎えた喜びの、何十倍も嬉しかったものです。

その後、移転オープンを2回経験し店も、大きくすることができました。

お客様に支えられながら、一年一年を積み重ねて10周年を迎えられるわけです。どれほど深い喜びとなることでしょう。

だから、お花でいっぱいになる店の中にいることが、喜びなんです。お客さまと共に積み上げてきた10年ですもの。

スナックのお祝いには、やっぱり定番のお花が喜ばれます

スナックのお祝いと言えば思い浮かぶのが、まずお花ですよね。お花は店内を一瞬にして豪華にしてくれますし、気持ちが晴れやかになりますからやっぱりうれしいです。たくさんのお花をいただけることは、お客様に信頼されている証になりますからね。

一口にお花といっても高級感あふれる胡蝶蘭や、色鮮やかなアレンジメント、店頭を飾るスタンド花、きれいにラッピングされた花束など、いろんなパターンがあります。

イベント期間中はたくさんのお花を贈られることが、予想されますのでお店のスペースを考えなければなりませんけれども喜ばれることはまちがいないです。

10周年の節目に、置き場がなくなるほどのたくさんのお花をいただいた時、お客さまがほほえましく「よかったね」と言ってくださった言葉が印象に残っています。

体験談:粋におしゃれに。お花を贈るために気を付けたほうがよいこと

胡蝶蘭の場合

胡蝶蘭は、品格があって美しい花です。お祝いにふさわしいのですが、なかなか高価なお品ですからご無理をなさいませんように。ママは、あなたがお店に来てくださることが、一番うれしいのですからね。

大輪胡蝶蘭の定番3本立ちの場合、茎についている花茎の長さ(花の数)でお値段が変わってきますから、価格の差についてお値ごろの理由を理解し、お求めになることをおすすめします。

スタンド花の場合

店頭を、飾るスタンド花は、置けるスペースがあれば喜ばれます。イベントが開催されていることが一目でわかり華やかさが演出されますからね。

ですが、この場合は、お店にお花の注文をおまかせしたほうがよいでしょう。お店が日ごろから利用されている花屋さんに一括で注文したほうが、統一感とかデザイン性のあるスタンド花ができあがるからです。

そこに、あなたからだと分かる立札が添えられます。

アレンジメント花の場合

アレンジメントの場合も、できればそのスナックが利用されている花屋さんで注文したほうが喜ばれます。もしくは、スナックの近くにある花屋さんをえらばれることをおすすめします。


なぜかというと、イベントが終わったあとの、しおれたお花の片づけが結構な手間なんですよね。
ですが、お店が注文した場合は、引き取りもサービス(片つけ)をしてくれますから助かります。近くの花屋さんをえらばれた場合も、同じように引き取っていただけるはずです。

宅配でお花を送っていただいたことがありますが、本音を言うとやめてほしい。お花を守るために厳重に梱包された大きなアレンジメント花を開封するのは、ゴミも出るし結構な力仕事になります。
だってね、イベント当日は晴れやかな気持ちで着物やドレスを着ているんですもの。

あと、お花の色味について少し気になることがあります。これは、私の好みかもしれないので一概には言い切れませんが、スナックやラウンジなどの飲み屋さんの場合、店内をオレンジライトで暗くしているお店が多く、お花はオレンジや白、黄色、ピンクなどの明るい色目をえらばれることをおすすめします。

紫やブルーのグラデーションのお花は自然光の中ではおしゃれに見えますが暗めのオレンジライトには沈んで映りせっかくのおしゃれさが発揮されません。

それと、ネットの記事で見かけたのですが、「赤いお花」をおくるのは、火事や赤字を連想させるので避けた方がよいと書かれているのを見てびっくりしました。大阪ミナミで25年間スナックを経営していましたが、そんな話は聞いたこともありません。

ママやスタッフの女の子の誕生日に、年齢の数だけ赤いバラの花束を抱えてきてくださるお客様もいらっしゃいましたよ。


赤いバラは存在するだけで美しいものです。


その時だけは、年齢を重ねていても、大きな花束になるのがうれしかったものです。夜の世界に限った事かもしれませんが、そんなまやかしを信じなくても大丈夫。

花束の場合

華やかにラッピングされたゴージャスな花束は、とても魅力的です。ただ、花瓶の用意がなければ、花屋さんが花束の根元に保水処理した水だけが頼りとなり心もとないです。

そうなんです。お店には花瓶を置いていないケースがありますし、あってもひとつかふたつです。営業中に移し替えることもできませんから、お花に負担をかけることになってしまいます。

それでも、仕事終わりに大きな花束を抱えて夜の街を歩くことは人目を引いて気もちよいものでした。懐かしい思い出です。

おしゃれなお祝い【プリザーブドフラワー】形に残るものを贈りたい方へ

形に残るプレゼントを選ぶならプリザーブドフラワーがおすすめ

お店をやめて5年がたちます。この記事を書くにあたって久しぶりに当時のことを思い出していました。がむしゃらに駆け抜けた25年だったと思います。たくさんのお客さまに支えられ、お酒を通してお客さまの人生とかかわれたひと時があることは深い思い出となっています。

節目の周年記念をたくさんの方に祝っていただきました。豪華なお花に彩られた店で、開催できる周年イベントは不況下においてどれだけ励みになったことでしょう。

お花は生きものですからいずれ枯れてしまいます。
今振り返って思うのは、たくさんの方にお祝いしていただいたけれど、意外に記念になるものが手元に残ってないんですよね。

わたしなら、2003年に10周年を迎えたことを記し、額装されたプリザーブドフラワーアレンジメントを、ママ個人の思い出としても、お家に飾りたい。仕事を離れてしまった今だからなおさら思います。

余談:お気持ちはうれしいのですが困ってしまった贈り物

お気もちはうれしいのですが、正直困ってしまうものもありました。周年イベント中は、たくさんのお客様が来店してくださいますから、できれば接客に多くの時間を使いたいのに、手間のかかるものをいただくと、正直、顔が引きつってしまいます。

ですから、お祝いだとしても、避けた方がよいものがあるのでお伝えしますね。

要冷蔵のホールケーキやショートケーキの差し入れ

スタッフの女の子たちを喜ばせようと思ってくださるのでしょうけれども、ホールケーキはカットしてお出ししなければならず、とても手間がかかるし、テーブルがいっぱいになり、グラスを倒すことにもなりかねません。

おまけに、お酒にケーキは合いませんから、申し訳ないけれど残すことになってしまいツラいです。

それに、イベント期間中はいつもよりたくさんのお客さまのご来店がありますから、冷蔵庫はシャンパンやビール、ソフトドリンクなどでいっぱいになっています。要冷蔵のものを入れるスペースがないのです。

手軽にわたせる差し入れですが、おいておける場所もないので、意外に喜ばれません。

アイスクリーム

アイスクリームは、日持ちもするし大好物だしうれしいのですが、スナックなどでは業務用の冷蔵庫しかなく冷凍庫がない場合がおおいです。厨房が小さく製氷機を置くスペースが必要なためです。
ですので、すぐに食べられる状況でなければ、見るも無残に溶けてしまいます。

番外:たこ焼き

大阪だけだと思いますが、年がら年中、たこ焼きの差しいれもいただきます。価格も手ごろだし簡単につまめますからね。けれども、いただきすぎたおかげで、私はあんなに好きだった、たこ焼きを見るのもいやになってしまったという笑えない話。

まとめ

お店にはそれぞれ事情があって、手放しで喜べないことがあることをお察しくださいませ。
周年記念を祝ってくださるお気持ちは、本当にうれしいです。色々申し上げましたが、お客さまの応援があり、営業を続けてこられたわけです。感謝しかありません。

周年イベント期間中は、たくさんのお客様がご来店されますから、忙しくしています。
日ごろの感謝をお伝えし喜びを共有する時間に使いたいのです。
お客様に応援され共に歩んできた一年でもあります。あなたの思いが伝わり楽しいイベントになることを心から願っています。

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